SEIN PLUS-2次部材/RC-Slab

SEIN PLUS-2次部材/RC-SlabはRC造のスラブを対象としたプログラムです。

本プログラムはSEIN La CREAのご利用がなくても単体でもご利用頂けます。

【主な計算内容】

① 曲げモーメントの検定(必要鉄筋量で評価)

曲げモーメントに対する検定計算では、存在鉄筋量が必要鉄筋量以上となることを確認します。

② せん断力の検定

せん断力に対する検定計算では、コンクリートの許容せん断応力度がせん断力応力度以上となることを確認します。

③ 必要スラブ厚の算出(四辺固定(略算)、四辺固定(精算)、片持ち版のみ)

④ たわみの検定

支持条件の種類

支持条件は15種を扱います。

四辺固定(略算)、四辺固定(精算)、片持ち版、短辺方向一方向版、三辺固定長辺自由、三辺固定短辺自由、三辺固定長辺ピン、三辺固定短辺ピン、二隣辺固定二辺自由、二隣辺固定二辺ピン、二対辺固定長辺ピン、二対辺固定短辺ピン、三辺ピン長辺固定、三辺ピン短辺固定、四辺ピン

※各支持条件の$\small \lambda$は参考文献②③に倣います。

※四辺固定(略算)は規準①に倣いますが、たわみとせん断の検定は四辺固定(精算)に倣うため$\small 1\leqq\lambda\leqq3$とします。

[支持条件一覧]

固定辺  自由辺  ピン辺
No. 荷重名称 支持条件図 SEINデータ
インポート対象
1 四辺固定(略算)
2 四辺固定(精算) 同上
3 片持ち版
4 短辺方向一方向版
(SEINデータでデッキの指定がある場合)
5 三辺固定長辺自由
6 三辺固定短辺自由
7 三辺固定長辺ピン -
8 三辺固定短辺ピン -
9 二隣辺固定二辺自由
10 二隣辺固定二辺ピン -
11 二対辺固定長辺ピン -
12 二対辺固定短辺ピン -
13 三辺ピン長辺固定 -
14 三辺ピン短辺固定 -
15 四辺ピン -

※上記表の支持条件図で太線の辺を固定端として扱います。細線の辺は自由とします。破線の辺はピンとします。

配筋

・短辺の上下端ぞれぞれのdtが入力可能です。ピッチは@50間隔で@50~@300まで対応しています。

・異形鉄筋および丸鋼を使用できます。異形鉄筋は「配筋指針2010」および「配筋指針2021」の鉄筋径、鉄筋符号に対応し、下記より選択できます。

鉄筋符号:SD295、SD295A、SD295B、SD345、SD390、SD490

鉄筋径:D10、D13、D16、D19、D22、D25、D10D13、D13D16、D16D19

SEIN La CREAとのデータ連携

本プログラムは単体での利用も可能ですが、一貫構造計算プログラムSEIN La CREA で配置したスラブの情報を読み込むことができます。

SEIN La CREAからのインポート対象部材は下記です。

・標準材料(コンクリート、RC部材仕上げ)

・標準配置(コンクリート、RC部材仕上げ)

・断面定義(スラブ、耐圧版)

・荷重定義(積載荷重、線荷重(片持ち版先端のみ))

・配置(大梁、小梁、スラブ、耐圧版、積載荷重、線荷重(片持ち版先端のみ))

※片持ち版の先端の線荷重が複数配置されている場合、重なる線荷重は最大5つまでインポートします。

※線荷重は、片持ち版の先端以外はインポートの対象外です。

※構造壁及び非構造壁の重量は、インポートの対象外です。

※特殊荷重、点荷重、面荷重は、インポートの対象外です。

耐圧版配置時のインポートについて

地盤反力の計算を考慮しているSEIN データをインポートした場合、耐圧版に該当する箇所はSEIN La CREAの出力(反力計算用累加節点重量.csv)を接地圧としてインポートします。

例)

連携する荷重については、地盤反力計算の考慮の有無によって下表①②のように扱います。

① 地盤反力の計算を「考慮する」としたSEIN データの場合

スラブ配置の状態 表示層 自重 仕上 積載 接地圧
耐圧版のみ 耐圧版
耐圧版+スラブ 耐圧版
Z01
スラブのみ 耐圧版

a)○:連携する ✕連携しない

b)スラブ配置の状態欄の耐圧版とは耐圧版フラグにチェックが付いたスラブが該当します。

② 地盤反力の計算を「考慮しない」としたSEIN データの場合

スラブ配置の状態 表示層 自重 仕上 積載 接地圧
耐圧版のみ 耐圧版
耐圧版+スラブ 耐圧版
Z01
スラブのみ Z01

a)○:連携する ✕連携しない

b)スラブ配置の状態欄の耐圧版とは耐圧版フラグにチェックが付いたスラブが該当します。

画面構成

メイン画面の構成は画面上部のメニューと①~⑧の画面の組合せ(ドッキングパネル)で構成しています。

①~⑧の表示・非表示、画面レイアウトは自由に変更することが出来ます。

① 表示層・フレーム切替 ⑤ 入力エリア(部材検討)
② 部材表示切替 ⑥ 荷重入力エリア(荷重条件)
③ モデルエリア ⑦ メッセージエリア
④ 部材検討リスト ⑧ 検討結果エリア

結果表示

入力エリア(部材検討)で選択したスラブの計算結果を表示します。

鉄筋選定

「鉄筋選定」機能を利用すると、鉄筋符号とピッチに応じた検定値の一覧を表示し、選択することができます。

短辺端部、短辺中央、長辺端部、長辺中央を一度に見比べることができます。

計算書出力

RC造スラブ計算書はMicrosoft Excel に出力します。

表紙・目次、スラブ検討位置図、凡例、鉄筋コンクリートスラブの計算を各シートにわけて出力します。

また、寸法線や荷重詳細の出力の有無も選択できます。

[スラブ検討位置図]

[鉄筋コンクリートスラブの計算書]

CSV出力

(1)入出力結果出力

入力した情報をCSVファイルを出力します。

(2)変更履歴出力

SEIN La CREA からインポート後、SEIN PLUS-2次部材/RC-Slabプログラムで変更した箇所をCSVファイルで出力します。

(3)断面定義出力

SEIN PLUS-2 次部材/RC-Slab プログラムのスラブの断面定義をCSV ファイルで出力します。

(4)メッセージ一覧出力

メッセージ一覧をCSV ファイルで出力します。

準拠する基準等

法令等 建築基準法・同施行令及び関連告示
国土交通省住宅局建築指導課「2020年版 建築物の構造関係技術基準解説書」
基準類 ① [鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説 2018](以下、学会RC規準2018と略記)
② [鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説 2010年](以下、配筋指針2010と略記)
③ [鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説 2021年](以下、配筋指針2021と略記)
参考文献 ① オーム社、新建築土木構造マニュアル 平成30年11月25日 新版第11刷発行
② 東 洋一・小森清司著 彰国社 建築構造学大系11平板構造(以下、平板構造と略記)
③ 日本建築学会、鉄筋コンクリート構造計算用資料集、2002年1月

動作環境

OS Microsoft Windows 11/10 64ビット(※1)
必要メモリ 4GB以上推奨
プロテクト関連 ネットワーク認証によるプロテクト
必須ソフト Microsoft Excel

※1 Microsoft Windowsは、米国Microsoft Corporationの登録商標です。