SEIN PLUS-2次部材/Sは、SEIN La CREAの建物データと連携するS造小梁の計算プログラムです。
本プログラムはSEIN La CREAのご利用がなくても単体でもご利用頂けます。
【主な計算内容】
① 小梁・片持ち梁の荷重項全25種から選択できます。
(集中荷重、分布荷重、三角荷重、台形荷重、線荷重に加え、強制曲げ、直接入力にも対応。
小梁は両端固定にも対応。)
② 部材応力の算出、曲げおよび軸力による部材断面検定、端部ボルトのせん断検定、たわみ量検定を行います。
③ 合成梁の検定および算出を行います。
(曲げによる部材断面検定、たわみ量検定、完全合成梁の必要スタッド本数の算出)
④ スラブ拘束あり・なしで横補剛の検定および算出を行います。
(横補剛材の部材断面検定※1、端部ボルトのせん断検定、必要スタッド本数の算出※2、
ガセットプレート必要長さの算出、横補剛材の剛性検定※3)
※1 スラブ拘束なしの場合は曲げと軸力による部材断面検定を、スラブ拘束ありの場合は曲げによる部材断面検定を行います。
※2 スラブ拘束ありの場合計算します。
※3 スラブ拘束なしの場合計算します。
SEIN PLUS-2次部材/S 全体画面
SEIN La CREAとのデータ連携
本プログラムは単体で利用できますが、一貫構造計算プログラム「SEIN La CREA」で配置した小梁等を本プログラムにインポートして利用することができます。
SEIN La CREAのデータをインポートした場合、インポートと同時に小梁計算も行います。インポートが完了した時点で直ぐに計算結果を確認することができます。
※データ連携を使用せず、単体でプログラムを利用することはできます。
※SEIN La CREAで小梁を大梁でモデル化した場合も小梁としてインポートが可能です。
※SEIN La CREAからのインポート時に計算条件設定の保存ができます。
SEIN La CREAとのデータ連携時の設定
[小梁のインポート設定]
SEIN La CREAでモデル化を実行したときに作られる「拡張子.title」ファイルを指定してインポートします。このとき、SEIN La CREAで小梁を大梁としてモデル化した小梁がある場合、その符号名を任意に指定し、本プログラムには小梁としてインポートすることができます。
インポートする範囲は、全ての部材を対象にする場合と階、X通り、Y通りの指定でゾーンを決めてインポートすることも可能です。(ラーメングリッド1のみ対象)
[デフォルト設定]
インポート時にデフォルト値設定した値を全ての部材へ初期値として反映します。
インポート後に各個材で変更も行えます。
※合成梁の計算は各種合成構造設計指針6章6.2「(13)式」と6.3「(14)式」を選択出来ます。
[共通条件設定]
計算実行する際の条件を設定します。デフォルト設定と同様にインポート後に各個材で変更も行えます。
画面構成「ドッキングパネル」 ※SEIN La CREAデータ連携時の画面
メイン画面の構成は画面上部のメニューと①~⑦の組み合わせで構成しています。
①~⑦の表示・非表示、画面レイアウトは自由に変更することが出来ます。
※単体利用時には④、⑤、⑥のみ表示され、計算に必要な条件を入力し計算を行います。
① 表示層・フレーム切替
② 部材表示切替
③ モデルエリア
④ 部材検討リスト
⑤ 入力エリア
⑥ 荷重入力エリア
⑦ メッセージエリア
※デュアルモニターにも対応していますので、モニターを複数接続している場合に各エリアを別モニターに分離して大きく表示しながらご利用頂くことができます。
① 表示層・フレーム切替
SEIN La CREAからデータを連携した場合、モデル全体、層、フレーム、ユーザー定義の情報を引き継いで表示します。
② 部材表示切替
モデルエリアに表示する部材を表示/非表示する機能です。
チェックを外した部材はモデルエリアで非表示になります。
【全部材表示】
【B1を表示】
③ モデルエリア
建物形状を表示します。層やフレームの表示、3D回転で形状を確認できます。
計算実行後、モデルエリア内のスイッチで検定値1.0以上の部材や同一符号内で曲げモーメントが最大となる部材、δ/L`の検定値が最大となる部材を強調表示し、視覚的に確認することが出来ます。
【モデルエリア3D表示】
【同一符号内で曲げモーメントが最大となる部材を表示】
④ 部材検討リスト
S造小梁の検定計算を行う部材リストです。このリストにある部材が計算対象の部材です。検定値1.0以上の部材や同一符号内で曲げモーメントが最大になる部材、同一符号内でたわみが最大になる部材のみを表示することができます。
部材リスト内でのコピー&ペーストや登録部材の並び替えが行えます。
⑤ 入力エリア
部材情報・断面情報、荷重類等の計算に必要な情報を入力する画面で、タブの切り替えにより検討結果の確認が出来ます。
※検討結果では検定値1.0以上の場合、赤色で表示します。
※同じ小梁符号に対して編集内容を一括反映することができます。
※補剛材が取り付く大梁の情報をI端側、J端側それぞれで入力ができます。
【スラブ拘束なし(折版屋根等)の場合】
端部ボルトのせん断検定、ガセットプレートの必要せいの算出、
曲げと軸力の検定、横補剛剛性の検定が計算できます。
【スラブ拘束有(合成スラブ)の場合】
端部ボルトのせん断検定、ガセットプレートの必要せいの算出、
スタッドボルトの必要本数の算出、軸力の検定が計算できます。
⑥ 荷重入力エリア
荷重条件の入力を行います。また、凡例図と姿図の切り替えができ、視覚的に入力することが出来ます。
※1つの小梁に対して15個までの荷重の入力が可能です。
※荷重毎にコメントが記入出来ます。
入力した荷重は新規欄にコピー&ペーストが可能です。
入力した荷重は使用する・使用しないを選択でき、荷重を削除せずに、別の荷重で検討できます。
SEIN La CREAとデータ連携した場合は、スラブ配置や積載荷重配置等を参照して、各荷重を個別に自動でインポートします。インポートすることで下記①、②により効率良く荷重を設定することができます。
① 荷重を自動変換します。(インポート利用時)
② 符号とコメントを自動入力します。(インポート利用時)
※スラブを連携した場合は、Wの内訳を“スラブ自重+仕上げ重量”で自動入力します。積載荷重は用途、点荷重・線荷重・梁特殊荷重はコメントと連携します。
【取り扱う荷重一覧】
※集中荷重(4)や床荷重(4)は、n個の荷重にも対応します。
⑦ メッセージエリア
エラーメッセージを表示します。エラーメッセージをダブルクリックすると該当部材が選択できます。モデルエリアの該当部材が強調表示するため、視覚的に確認ができます。
計算書出力
計算書はExcelで出力します。表紙・目次、小梁検討位置図、計算方法・凡例、鉄骨小梁の計算の4シートに分けて出力します。
[小梁検討位置図出力]
伏図上に小梁の部材番号を付けて出力を行います。部材番号は鉄骨小梁の計算出力にも出力され、該当部材の確認が容易に行えます。また、荷重毎に入力したコメントも出力します。
※プログラム単体利用時には出力しません。
[鉄骨小梁の計算出力]
csv出力
① 入出力結果出力
入力した情報と結果をCSVファイルへ出力します。
② 変更履歴出力
SEIN La CREAからインポート後、SEIN PLUS-2次部材/Sで変更した箇所をCSVファイルで出力します。
③ 断面定義出力
SEIN PLUS-2次部材/Sの小梁の断面定義をCSVファイルで出力します。(小梁の断面情報はSEIN La CREAの断面定義に貼り付けられるように出力)
④ メッセージ一覧出力
メッセージ一覧をCSVファイルで出力します。
準拠する基準等
法令等 | 建築基準法・同施行令及び関連告示 |
国土交通省住宅局建築指導課「2015年版 建築物の構造関係技術基準解説書」 |
規準類 | ① 日本建築学会 鋼構造設計規準-許容応力度設計法2005年 |
② 日本建築学会 鋼構造設計規準 - 許容応力度設計法1973年(2001年) |
③ 日本建築学会 各種合成構造設計指針・同解説2010年 |
④ 日本建築学会 鋼構造接合部設計指針2012年版 |
⑤ 日本建築学会 鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説2010年 |
⑥ 日本建築センタービルディングレターQ&A |
⑦ 日本建築センター 構造計算適合性判定を踏まえた建築物の構造設計実務のポイント |
参考文献 | ① 上野嘉久 実務からみた鉄骨構造設計_第三版 |
② 建築技術 実務設計者が教える鉄骨構造設計のポイント |
③ オーム社 新建築土木構造マニュアル平成30年11月25日新版第11刷発行 |
動作環境
OS | Microsoft Windows 11/10 64ビット(※1) |
CPU | Intel Core-i5以上推奨(※2) |
ディスプレイ解像度 | 1,920×1,080ppi以上 |
必要メモリ | 4GB以上推奨 |
ハードディスク空き容量 | 300MB以上推奨(プログラムサイズは約30MB) |
プロテクト関連 | ネットワーク認証によるプロテクト |
必須ソフト | Microsoft Excel(※3) |
※1 Microsoft Windowsは、米国Microsoft Corporationの登録商標です。
※2 Intelは、Intel Corporationの登録商標です。
※3 Microsoft Excelは、2次部材(小梁)の計算書出力およびテキスト形式の計算結果を参照する際に必要です。