保有水平耐力計算でC451「イテレーションが収束しません。」のメッセージが出力されます。どのような原因が考えられますか?

主な原因として考えられる項目は下記です。

  1. 応力計算結果の節点変位に異常値がある。 
  2. 長期応力がひび割れ耐力を超えている部材が多々ある。
  3. 保有耐力計算結果の節点変位に異常値がある。
  4. 同一ステップでせん断降伏部材が多々ある。
  5. 1ステップ目の荷重倍率が過大になる。

 

<解説>

a. と c. に関して

a. や c. に関しては、材端接合条件が関連しているケースが考えられます。

材端接合条件をヒンとして設定している場合など入力条件で、変位が異常値になる場合がありますので、座標を確認して見直していくことになります。

異常値を素早く見つけるには、CSVファイルを活用します。

応力計算には[節点変位.csv]が出力されます。エクセルのオートフィルタ機能を使い、異常値を探索することをお勧めします。 

 

b. に関して

b. は、長期応力を掛けた時点で不平衡力が発生しています。

RC部材の曲げ復元力特性は、デフォルトをトリリニアとしています。

0ステップに長期応力を引き継いで増分解析がスタートしますが、このときにひび割れ耐力を超えた部材が多々あると収束率が非常に悪くなる傾向があります。

100パーセントひび割れ部材が関わっているという事が言えないため、収束しない原因が長期でひび割れ耐力を超える部材にあるのかどうかを確認する必要があります。

簡単な確認方法は、ワーニングメッセージをみて該当部材の曲げ復元力特性をパイリニアに変更してみます。

変更後、増分解析を実行してみて収束するようなら、原因は長期でひび割れ耐力を超える部材にあるという事がわかりますので、その部材についてご検討をお願いします。 

 

d. に関して

d. は脆性部材が多々あるという事から不平衡力が多々あると考えられます。

入力しているステップ数を増やして刻みを細かくしてから再計算を試していく事をお勧めします。 

 

e. に関して

e. は 1ステップ目の荷重倍率が大き過ぎて収束しない場合があります。

ステップが進まず計算後、直ぐに終了するような場合があります。

この場合、保有耐力計算フォルダ内に格納されている「荷重倍率.csvJをご確認ください。

1ステップ目の荷重倍率が0.8や0.7など大きな値になっていないでしょうか。

丈夫な部材が多くて最初の荷重倍率が大きすぎてしまう事が稀にあります。

このような場合は、荷重倍率を決める方法を等比級数分割ではなく、荷重倍率の直接入力に切り替えてお試しください。

1ステップ目の荷重倍率を 0.03程度に設定してみるなど、1桁小さくして試してみる事をお勧めします。

ステップ毎に 0.1、0.1、0.1、0.1、0.1と設定した場合、増分量は各ステップで Qud×0.1(kN)となりますが、不平衡量の解除(イテレーション)を行いますので、5ステップ後の合計増分量は 0.5よりも少なくなります。

Nステップと(N-1)ステップとの差が、イテレーション後の増分量となります。

入力条件としてステップ数を設定しますが、弾性限界から推定崩壊荷重倍率までを入力されたステップ数で等比級数に分割するだけなので、初期荷重倍率(1ステップ目)には、いくらそこで細かくしても効きません。

という事で、こういった場合は、直接入力が一番有効だと思われます。

 

<操作手順(荷重倍率を直接指定する場合)>

1. 計算モードのメニュー【計算条件-保有水平耐力計算-計算条件】で、荷重ケースを選択します。 

2. 増分解析方法の画面で、増分荷重の決定方法を“2:荷重増分量直接指定”に設定します。



荷重増分量の直接指定を入力すれば設定完了です。

 



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最終更新: 2013-03-18 13:35

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